2008年12月20日 地元の選抜チームが太子町で試合。選手の年齢はU-12。試合前に全員(15名)の前で、各選手の自主課題をインタビュー。因みに、自主課題の意味を質問したが、答えることのできる選手はいなかった。「今、自分がうまくなろうとしていることは何ですか。」と言い換えてインタビューを開始。手を挙げた順番に、各自の自主課題を全員の前で披露。
様々な自主課題。どれ一つをとってみても同じ課題はなかったが、類型化すると技術と判断力に分類できた。個人、個人にインタビューした際に、自主課題を克服するために、まず、どうしようとしているかということも追加して質問した。
その追加質問で出てきた答えの中で最も多かったのは、「ボールが来る前に周りを観ておく。」であった。行動は事実を確認してから始まる。事実を正しく認識できれば、正しく行動できる。事実を観ていなければ、行動の正しさに確度はなくなる。
周りを観ることに関して、選手にアドバイスをした。ボールの出し手が自陣側にいるときは、相手ゴールに対して半身になって構えること。自陣からパスを受ける場合、最初から相手ゴールに背中を向けている選手をよく見かける。ワンタッチで相手ゴールに向かうのは難しそうだ。相手を背負ってボールをキープする場面もできるだけ避けたい。半身で相手ゴール側の情報収集に努めた方が、個人として、チームとして得策に思える。
私にとって収穫であったこと。インタビューの開始時に手を挙げていたのは1~3名であった。しかし、時間の経過と伴に、手を挙げる選手は増えて行き、最終的には全員の手が挙がった。これは、質問の回答を整理できていなかった選手が時間の経過とともに整理できたか、回答を持っていたが手を挙げることのできなかった選手が手を挙げることができたのだと考えている。若しくは、そう思いたい。自分の考えをまとめるという情報処理能力と自分の考えを仲間に伝えるための精神力を刺激したのだ、と、思いたい。
反省点もある。最初の試合の前にこのインタビューをした。試合までの時間配分を誤ってしまって、この後、身体を動かすことなく試合に臨んでしまった。結果は0-3の負け。試合に向けて、勝利へのモチベーションを高める工夫が足りなかった。選抜チームでは、短時間で選手間の相互理解を深めることが難しい。次回は、身体を動かしながらモチベーションを高めて、更に、選手間の相互理解を深める試合前のトレーニングメニューを考案したい。そして、選手のintelligence(行動に繋がる情報処理能力)向上を支援していきたい。