‘カルチャー’ カテゴリーのアーカイブ

難波利三氏・講演会

2011年11月28日 月曜日

●11月26日(土)、プール学院大学(堺市南区槇塚台)にて「人間ばんざい」と題して、直木賞作家・難波利三氏(堺市在住)の講演がありました。晴美台・槇塚台両連合自治会の合同による「福祉教養講座」として催されました。陶器山の麓にある、緑に囲まれたキャンパスは、瀟洒な建物と静かな佇まいの中にあります。

プール学院大学・校門

●氏は少年時代~直木賞受賞に至るまでの半生を語ってゆきます。7人兄弟の真ん中で厳格な父の下で高校時代を迎え、大学へ進みたいが父に反対される。                          自力で大阪へ出て、天王寺近くの関西外国語短大へ入学。生活費を稼ぐ為「ギターの流し」をしたり、業界紙で働くが、重い肺結核にかかり闘病生活を余儀なくされる。貝塚のサナトリュウムで療養している間、次第に文学に興味を持ったという。

講演会の様子

●そして「夏の日」「日だまり」の作品が入賞・佳作となる。退院後本格的に直木賞をめざして“天王寺村”の長老芸人を取材したという。それを題材にした「てんのじ村」が直木賞となる。この老いた芸人が“しょうもない芸”を50年も人生をかけ、やってきたことが大事であるという。                                   最後に、地域での若い人と年寄りの交流の場を、自治会などを通してこれからもやって欲しいとのこと。また「ふるさと泉北」をテーマに、小・中学生から作文を募集して表彰すること等の提言がありました。

エレノアホール

「稲むらの火の館」見学

2011年11月19日 土曜日

●先日、ある会合で「稲むらの火の館」(和歌山県広川町)を見学する機会がありました。特産の「温州みかん」の畑と、山頂までのびるオレンジ色や緑の山々に囲まれた町に、ひときわ目立つ3階建ての館があります。館内のガイダンスルームで、職員の方による説明がありました。                                ①1854年(安政元年)11月「安政南海地震」の時、帰郷していた濱口梧陵(本家ヤマサ醤油)が「稲むら」(ススキという稲束を重ねたもの)に火を放って村人を誘導、多くの人を助けたこと。②被災から3ヵ月後には、私財を投じて家を建て、堤防建設の為に村人を雇ったこと。③3年後にはその堤防を完成させたという。

稲むらの火の館

●「3D津波映像シアター」では、津波の恐ろしさと高台への避難の重要性を実感できます。地震から大津波が来るまでの状況が、中継画面のように写されます。又、「濱口梧陵」の物語を3Dによる迫力ある映像で繰り広げます。

稲むらの火の館パンフ

●館より海岸に3分位歩くと「国史跡・広村堤防」があります。高さ5m長さ600mの堤防は松林がうっそうと繁っていました。昭和南海地震(昭和21年)の津波から護ったという。近くには、地震計付津波警報スピーカー(風力と太陽光発電・蓄電付)が設置されていました。また防潮堤も遠隔操作で閉じる様になっているとのこと。     防災の先進的な取り組みに、大変勉強になりました。

国史跡・広村堤防