‘カルチャー’ カテゴリーのアーカイブ

「纏向遺跡と邪馬台国」講演

2010年10月30日 土曜日

先週泉ヶ丘センタービルにて、「向遺跡と邪馬台国」と題した辰巳和弘同志社大教授の講演会がありました。

9月17日に桜井市向遺跡の3世紀中頃の穴から桃の種約2000個や竹製のカゴが出土しました。そのことについて、「女王卑弥呼との関連で有力な裏付けになるのではないか」と話します。同遺跡が邪馬台国畿内説を立証するものではないかという。

歴史講座講演会

歴史講座講演会

①遺跡の主要遺構は東西の方位より、3.5度の右上がり角度であること。この軸線は纏向石塚遺跡ー纏向遺跡建物ー東山麓の「斎槻(ゆつき)岳」と一直線で結ばれているという。                  ②雄略記・万葉集の中で「斎槻」=欅の木を「神の象徴」として崇められていたこと。                            ③纏向石塚古墳(紀元200年前半築造)は、箸墓古墳に先立つ墳丘墓であり、一帯は前方後円墳発祥の地であること。       ④出土した外来系土器は東海、河内、吉備、山陰、北陸等から生産された搬入土器であること。                     ⑤また遺跡では多数の「土拡(どこう)」(井戸)が発掘された。この「土拡」は飛鳥の酒船石遺跡などに受け継がれた祭祀用・占いなどの儀式としての井戸であること。

等々のことから、纏向遺跡は「魏志倭人伝」の記されている「倭国」で、箸墓古墳は「卑弥呼」の可能性が益々高まってきたという。大変興味深い講演でした。

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いきいき堺市民大学始まる

2010年10月10日 日曜日

10月7日(木)大阪府立大学にて「第 いきいき堺市民大学」の開講式がありました。堺市大阪府立大学と共に「・・地域活動や市民活動などを広く学び、実践に結びつける有為な人材を養成することを目的として・・」開講されました。来年3月まで基礎講座があります。百数名の受講者の一員として、講義を聴きました。

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柴田美治氏(堺市セカンドステージオ応援団運営協議会会長)の挨拶につづき、澤井勝氏(いきいき堺市民大学学長)の講話がありました。学長は自ら大学で教鞭をとっている傍らで、地域の活動(町内会ほか)・堺市での社会福祉関係の施策に携わってきたという。「近年、市民が地域社会、福祉等を担ってきている。『新しい公共』でもある。この大学を受講することにより、自分は何が出来るか、楽しみながら学んで欲しい」旨の講話でした。

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最後に「入門講座」と題して太田昌也氏(市民と暮らし研究所所長)の話がありました。将来の少子高齢社会の予測から、すべて行政に任すやり方は限界に来ている。積極的に市民が支える「公共」という発想が求められているという。自治体への経営参加、共助システムの充実、地域を知ること、また市民活動で失敗しない為の留意点等が語られました。

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