‘博物館・記念館’ カテゴリーのアーカイブ

北浜界隈を歩く

2012年2月12日 日曜日

●適塾を見た後、北浜界隈を歩いてみた。その隣りには大阪市立愛珠幼稚園(北浜3丁目)があります。1880年(明治13年)に我が国で3番目の幼稚園として開園されたという(国の重要文化財)。この場所は江戸幕府の「銅座」(オランダ貿易に必要であった銅を管理する所)であったとのこと。それを記す石柱が入口にある。重厚な門構えと建物は現在も使用されている。

大阪市立愛珠幼稚園

●高麗橋通~伏見町通へと南へ下る。所々にあるレンガ造りの商館や昭和の建物を眺めながら、道修町(どしょうまち)に出た。“くすりの町”として江戸時代から栄え、武田・田辺・塩野義・・等の製薬会社・発祥の地である。

レトロな建物(道修町付近)

●その道修町通りの中に「くすりの道修町資料館」(道修町2丁目)がありました。ビルの小ぢんまりしたフロアに、道修町の歩みを江戸時代の「薬種中買仲間」の結束と繁栄の様子、「現在から未来へ」など資料・パネルを展示している。                                そのビルの隣りに「少彦名(すくなひこな)神社」があった。道修町の薬種業者の守神(神農さん)として親しまれているという。狭い境内ではあるが、風格ある本殿と社務所が鎮座していた。

くすりの道修町資料館

「適塾」を見学

2012年2月9日 木曜日

●昨日(8日)北浜で用事を済ませた後、周辺にある歴史的建造物や“くすりの町”を散策した。現役の頃には近くを何回となく通ったことはあるのだが、一度は見学して見たいと思っていた。北浜3丁目のビルに囲まれた一角に、白壁と格子の建物「適塾」があった。国の史跡・重要文化財となっている。(室内写真・許可済)

適塾(国の史跡・重要文化財)

●「適塾」。緒方洪庵(1810~1863年)が天保9年(1838年)に蘭学塾として開き、蘭書の翻訳や多くの著書を残したという。又、門下生を育て福沢諭吉・大村益次郎・橋本左内・・・など明治維新やその後の日本の近代化に多大な貢献をする人材を輩出したとのこと。(パンフより)

塾生の大部屋(2階)

●建物の部屋は江戸時代後期~明治初期のおいて、多くの塾生が学んだことがしのばれる。緒方洪庵の著書・夫人八重や福沢・大村・橋本・長與専斎・・他の資料、沿革などが展示されていた。大部屋の中ほどにある柱は、塾生の刀傷で細くなっていた。           客座敷・教室・台所・中庭・・・を巡りながら、当時の塾生の勉学への情熱は、障子の隙間から入る冬の寒風をも、撥ね除けるものだったのだろうと思った。

応接間(1階)