‘史跡・遺跡・古墳’ カテゴリーのアーカイブ

高倉寺の保存樹林

2010年6月6日 日曜日

泉北高速鉄道・泉ヶ丘駅より歩10分位の所に高倉寺があります。深い森に囲まれて金堂、大日堂、宝積院などが配置されています。案内書によれば、行基の創建と言われ、天平年間(730)には七堂伽藍の造営と49ヵ寺の子院を持つ大寺院であったという。しかし、応仁の乱・永正の大地震(1510)・信長の焼き討ち等により、ことごとく失ってしまう。その後金堂を再建(天正15年)、明治の廃仏棄釈令により廃寺・上地のあと、現在の伽藍と山内になったとのこと。

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金堂の背後には、濃い緑の森「堺指定保存樹林」(0.55ha)が繁っています。コジイ・ヤマモモ・アラカシ・ヒノキ等で形成されています。静寂した境内では、小鳥のさえずりと木々の煌めきが心地よく感じられました。 (左写真:金堂、 右写真:ヒノキ・コジイ他)

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史跡・土搭を訪ねる

2010年5月9日 日曜日

昨日、「土搭(どとう)」(堺市中区土塔町)を訪ねてきました。土搭は国の「史跡」に指定されています。行基(668~749)が神亀4年(727)に大野寺の「仏塔」として建立されたとのこと。平成21年4月堺市により復元・整備されました。ピラミッド型の土搭を間近で見ると圧倒されます。(泉北高速鉄道「深井駅」東へ1.1km )

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土搭は土を盛り上げた「十三重土搭」で、各層には瓦が葺かれています。その数約6万枚にもなるそうです。その内、人名等の文字が記されている瓦が、1300点出土したとのこと。行基と共に築造に加わった技術集団・僧尼・民衆等の思い入れが、文字瓦に表れている気がします。 

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道路の向いに「大野寺」がひっそりと建っています。           案内板によれば、行基が建立した「畿内の四十九院」のひとつで、727年に創建されたとのこと。「現在は本堂と門、庫裡を残すのみであるが、かっては本堂南東の土搭や、さらにその南方の大門池などを含むかなり大規模な寺院であったと推定される」と説明されていました。

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