●先日、奈良へ行く機会があった。奈良公園の南側、春日大社一の鳥居をすぎ、荒池近くのバス停で下車。こんもりと繁る森に包まれた道を上がると、「奈良ホテル」に着いた。明治42年(1909年)に建築され、「関西の迎賓館」として創業したという。
●会合と昼食の後、館内の「美術品&調度品めぐり」の見学をする。玄関ホールは吹き抜け高さ9m、天井・柱・欄干、和風シャンデリア、和洋折衷の暖炉等々、辰野金吾の建築設計を粋を集めたものという。また上村松園「花嫁」の絵画が掛けられていた。
●昼食をしたメインダイニングルーム「三笠」では、スタインウェイのピアノや横山大観・川合玉堂の「団扇画」がさりげなく飾られている。窓からは若草山・奈良公園の風景を望むことができる。
●館内の「歴史展示室」には、創業時から現在に至るまでの歴史と資料・写真が展示されていた。皇族の方々、アインシュタイン、チャップリン、オードリー・ヘップバーン・・・多くの有名人が訪れたという。奈良ホテルの奥深い歴史を感じた一日でした。