2011年1月 のアーカイブ

第2回世界遺産講演会を聴く

2011年1月23日 日曜日

1月22日(土)、ビッグアイにて堺市による「第2回世界遺産講演会」がありました。堺市世界文化遺産推進室長のあとに、「世界遺産は誰のものか」と題して、斉藤英俊氏(京都女子大学教授)の講演がありました。①ユネスコ設立(1946年)と世界遺産条約成立の過程、②文化遺産の定義、③文化遺産に登録されるための要件等についての話でした。

世界遺産の講演

次いで、「百舌鳥・古市古墳群の世界的意義を考える」とした、  岸本直文氏(大阪市立大学教授)の講演です。氏は「仁徳陵」を伝承であるとし、名称を「大仙古墳」としたい歴史的経過を説明する。その上で、その墳丘は480mではなく、周濠の水面下に下段斜面があり、その長さ540mになるとのこと。大仙古墳の築造は5世紀中頃であるとのこと。弥生時代後期に形成されたヤマト国~日本の国家形成を進めた古墳時代の400年間のうち、5世紀に河内政権が残した墳墓であるという。

百舌鳥・古市古墳群の講演

最後に、世界的意義として、・国家の形成期の巨大なモニュメントとして普遍的な価値をもつこと、・日本独特の墳形=前方後円墳という独創性、・古市・百舌鳥古墳群は巨大化した5世紀の王陵であること等をあげる。                              そして陵墓を宮内庁と堺市などが保護を図り、開かれた陵墓となることを望むとして講演を終えました。

古墳の分類(神聖王系と執王系)

陶器山を歩く

2011年1月19日 水曜日

先日、久しぶりに天野街道の陶器山へ散歩行ってきました。途中、槙塚台4丁の住宅街奥の芝生広場には、白く霜が下りていました。大阪狭山市との境界に沿って陶器山という里山の尾根が延びています。

天野街道(陶器山)

その雑木林の中の散歩道を登ってゆくと、「ヒョロリ、ヒョロリ」という鳴き声がしました。枝に止まっている子鳥は、一部青い羽根のある「ルリビタキ」のようでした。

ルリビタキ(?)

尾根の山頂近くには、道端に「コウヤボウキ」が、ホウキ状にピンクの花を咲かせています。

コウヤボウキの花

天野街道に合流し、陶器山を北へ進めると、大阪狭山市西山台あたりで、里山が伐採され、山が切り崩されています。数年前にも住宅地に開発されていました。冬の渡り鳥、アオジツグミジョウビタキや、5~6月ごろにはホトトギスなどの休息地にもなっています。そんな「緑の散歩道」が少しずつ小さくなってゆくのが気にかかります。

里山の開発